石川県で開発された県内を代表するブランド米です。特に能登地方のゆめみづほは高品質だと言われております。
同産地は緯度(北緯37度)が新潟県魚沼地方とおじ名で湧き水にも恵まれているのも良質米が収穫される理由です。
ゆめみづほは軟質でやわらかく、ほどよき粘りが特徴です。コシヒカリよりも電器炊飯器で炊きやすく、ユーティリティー米としては日本国内米の中でもレベルがかなり高いお米です。
JA能登わかば管内は、石川県の中心よりやや北部に位置し、昔から、"能登はやさしや土までも"と言われるように、能登の風土は温和が特徴です。
とりわけ稲作には、気温・降水・降雪も程よく、湧き水や霊水にも恵まれ、土は肥沃となり、品質のよい米作りにつながっています。
不思議なことに、すぐれたコシヒカリの産地として知られている新潟産魚沼地方と能登わかばは同緯度にあり、北緯37度は銘米を育てる産地なのかも知れません。
2011年(平成23年)6月、石川県七尾市、輪島市、珠洲市、羽咋市、志賀町、中能登町、穴水町、能登町に広がる「能登の里山里海」が、新潟県佐渡市の「トキと共生する佐渡の里山」とともに、日本では初めて世界農業遺産に認定されました。
世界農業遺産(Globally Important Agricultural Heritage Systems(GIAHS):ジアス)は、2002年(平成14年)、食料の安定確保を目指す国際組織「国際連合食糧農業機関」(FAO、本部:イタリア・ローマ)によって開始されたプロジェクトです。
創設の背景には、近代農業の行き過ぎた生産性への偏重が、世界各地で森林破壊や水質汚染等の環境問題を引き起こし、さらには地域固有の文化や景観、生物多様性などの消失を招いてきたことが挙げられます。
世界農業遺産の目的は、近代化の中で失われつつあるその土地の環境を生かした伝統的な農業・農法、生物多様性が守られた土地利用、農村文化・農村景観などを「地域システム」として一体的に維持保全し、次世代へ継承していくことです。
国際連合教育科学文化機関(UNESCO(ユネスコ))が推進する世界遺産が、遺跡や歴史的建造物、自然など「不動産」を登録し保護することを目的としているのに対して、世界農業遺産は、地域のシステムを認定することで保全につなげていくことを目指しています。
里山は、集落、農地、それらを取り巻く二次林、人工林、採草地、竹林、ため池などがモザイク状に組み合わさって形成され、人が適度に利用することで、豊かな自然が形成・維持されてきた地域です。
里山は、人の生活・生産活動の場であると同時に、多様な生きものの生息・生育空間ともなり、さらには地域固有の文化や景観も育むなど多様な価値を併せ持っています。
人が様々な海の恵みを得ながら生活するなど、人の暮らしと深い関わりを持つ沿岸域を里海と呼びます。
里海は生産性が高く豊かな生態系を持ち、魚類の産卵場所や稚魚の生育場所など、海の生きものにとっても重要な場所能登半島の地形は、低山と丘陵地が多いことが特徴です。
また、三方を海に囲まれているため、遠浅の砂浜海岸や外浦と呼ばれる岩礁海岸、内浦と呼ばれるリアス式海岸を含む内湾性の海域と、海岸線も変化に富んでいます。日本海側気候型に属し、冬季には積雪がありますが、沖合を対馬暖流が流れているため、同緯度の他地域に比べて比較的温暖です。
そのため、暖寒両系の動植物が生息する等、豊かな生物相が見られます。
能登半島は、土地利用、農林水産業、食文化、祭礼、工芸、生物多様性などにおいて、里山から里海までが密接につながり、一体不可分となっている地域です。